【crassiang】ゼロから「メガ割」ランキング1位へ!韓国ランジェリーブランドのリアルな成功の軌跡

言葉の壁、複雑な通関手続き、韓国とは全く異なる消費者の好みなど、海外市場への進出は多くの困難を伴います。しかし、これらのあらゆる障壁を「実行力」で乗り越えたブランドが存在します。それがcrassiangです。日本市場の専門家も専任スタッフもいない中、ゼロからのスタートを切ったcrassiangは、壮大なグローバル戦略ではなく、着実に実績を積み重ねてきました。その結果、「メガ割」ファッションカテゴリーのリアルタイムランキングで堂々の1位を獲得する大成功を収めています。日本のお客さまの心をつかむまでに経験した試行錯誤、そして成功の秘訣について、crassiangマーケティング部門のコ・ドンヒョンマネージャーに詳しくお話を伺いました。

目次

  1. 立ち上げ初期、いかにして人材不足を乗り越えたか? その秘訣
  2. Qoo10ファッション専門プラットフォーム「MOVE」で勝負
  3. メガヒット商品を生み出した段階的な拡大戦略
  4. 「メガ割」は長期戦! 平時からの仕込みが成功の鍵
  5. 海外販売時に知っておくべき物流費削減のノウハウ

立ち上げ初期、いかにして人材不足を乗り越えたか? その秘訣

― Qoo10に出店したきっかけを教えてください。

実はcrassiangは、韓国では既に下着ブランドとして高い認知度と安定した売上を誇っていました。しかし、企業の持続的な成長を見据え、海外市場への進出が必要不可欠だと判断しました。

海外市場の中でも、体型や文化的な共通点が多い日本市場への進出は、当然の流れでした。具体的な検討を進める中で、数多くの韓国ブランドがQoo10を通じて日本市場で成功し、定着している事実に着目しました。

Qoo10は韓国語対応の販売管理システム(JQSM)を提供しているため、韓国セラーが言語の壁を感じることなく、手軽かつスムーズに販売を開始できる環境が整っています。さらに、豊富な成功事例があることから、弊社も日本で成功できる可能性が高いと確信しました。

Qoo10で日本進出の第一歩を踏み出した後、自社ECモールや他のプラットフォームも活用し、日本市場での影響力をさらに拡大しています。

―出店直後、最も苦労した点と、その解決策を教えてください。

出店直後は、日本市場に詳しい社内スタッフが不在で、専任の人材が不足していたので大変苦労しました。日本市場の成功の可能性が見えない状況で、固定費をかけてまで専任の人材を雇用することに大きかな負担を感じていました。

そのため、最初は出店代行会社を利用してQoo10への出店を行いました。代行会社のサポートにより、商品設定、広告の種類、配送料、配送方法、管理画面の習得にかかる時間を短縮できました。しかし今思えば、Qoo10大学のセミナーやJQSMのヘルプが非常に詳細に整っていたので、サイトをしっかり確認する時間さえ確保できれば、自力でも十分に可能だったと思っています。

また、何が分からないかさえ分からない状態でのスタートで、代行会社経由での出店後も販売戦略の立て方に悩んでいましたが、そん中、JQSMからQoo10の担当者連絡先を調べて問い合わせたところ、幸いにも専任のカテゴリー担当者を設定していただき、そのサポートが非常に大きな助けとなりました。

―現在Qoo10での販売や売上状況はいかがですか?

現在、日本の様々なチャネルで販売をしていますが、Qoo10での売上が最も高い状況です。特に2025年9月のメガ割では過去最高の売上を達成しました。その前の6月のメガ割でも好成績でしたが、9月はそれをさらに3~4倍以上も上回る結果となりました。

特に注目すべきは、この最高売上達成後、通常イベント期間外の売上も増加している点です。最高売上を記録する前と比較して、平時の売上も2~3倍に上昇しました。

これはメガ割を通じてcrassiangのブランド認知度が一気に高まり、その結果として継続的な顧客流入につながっていると分析しています。今後も「メガ割」や「メガポ」といったQoo10の大型セールイベントを積極的に活用し、認知度向上と長期的な顧客獲得を目指していく方針です。

Qoo10ファッション専門プラットフォーム「MOVE」で勝負

―Qoo10の顧客にcrassiangが愛される理由は何だと思いますか?

Qoo10では、化粧品のカテゴリーが最も売れる傾向にありますが、弊社は出店当初からファッション専門プラットフォームの「MOVE」で販売を開始したことで、他カテゴリーとの直接的な競争を避けられました。

MOVEは動画を通じて商品の多様な魅力をお客さまに伝えられるため、効果的にアピールすることができました。また、Qoo10は、総合ランキングで韓国商品が上位を占めたり、K-POPアイドルのコンサートチケットが販売されていたりと主要顧客層が韓国に対して好意的な関心を持っていることも大きく、他のECプラットフォームでは韓国商品への関心が低い傾向にあります。そのため、弊社は最初からQoo10では、「韓国で人気」という点を強みとして訴求し、この戦略が顧客層に非常に効果的だったと分析しています。

―売上を急増させたきっかけと、プラスに働いた具体的な戦略を教えていただけますか?

出店初期は試行錯誤を重ねましたが、堅実な売上推移が見え始めたことで、日本市場での高い可能性を確信しました。そこで、成長を加速させるために日本市場専任の担当者を迎え入れたことが、顕著な成果をもたらす転機となりました。

まず、Qoo10内の上位商品の特性を徹底的に分析し、サムネイル画像のデザイン、キーワード、商品構成に至るまで、積極的なローカライズを実施しました。例えば、韓国で好まれるシンプルなモデル写真中心のサムネイルとは異なり、日本のお客さまは情報が視覚的に多い画像を好むことが判明しました。

この傾向を反映させ、全商品のサムネイルを日本の感性に合う自然な日本語テキストに修正し、さらにランキング順位などの信頼性要素やオプションのカラーバリエーションを盛り込んだところ、流入率が大幅に増加しました。

商品説明を現地の自然な日本語で展開し、共感を呼ぶストーリーテリング型コンテンツを制作したことが、売上に決定的な影響を与えたと考えています。

メガヒット商品を生み出した段階的な拡大戦略

―ヒット商品開発の秘訣と、商品ラインナップを広げた具体的な方法を教えてください。

ヒット商品を生み出すうえで最も重要なのは、継続的な新商品の発掘です。ファッショントレンドは移り変わりが速く、過去のヒットが次も成功する保証はないため、主力商品を常に進化させる努力が欠かせません。

例えば、「リアルコンフォートブラ」は快適性とボリュウームを同時に訴求している製品で、韓国で厚い支持を受けていますが、、日本市場ではまだ馴染みが薄い商品です。日本のお客さまが伝統的に「レースブラ」や「ボリュームアップブラ」に慣れていることを踏まえ、弊社は既に好評を得ていた商品群から信頼を築き、段階的に商品ラインを広げる方針をとりました。

初期段階ではQoo10の上位ランキングを徹底的に分析し、日本の消費者が好むデザインを詳細に把握。レースブラが最も売れ行きが良いことを確認し、これを主力商品に据えました。レースブラで顧客の評価を得られたことで確信を深め、快適なボリュームアップブラへとラインを拡大し、顧客との信頼関係を積み上げていきました。

この確固たる基盤ができた上で、MOVEの映像等を活用して顧客に自社商品を認知させる作業を進めました。既に顧客との信頼があるため、新商品への理解もスムーズに進み、これがメガ割で大きな成果へと結びつきました。

認知度の低い商品をいきなり顧客に受け入れてもらうのは非常に困難です。そのため、最初から新製品を打ち出すよりも、市場調査で顧客が好む商品を見極めて成功を収め、それを足がかりに新商品を浸透させる手法がより効果的だと考えています。

「メガ割」は長期戦! 平時からの仕込みが成功の鍵

―メガ割はどのように活用されていますか? また効果的だった施策をお聞かせください。

メガ割が驚くほど売上を押し上げるイベントであることは、言うまでもありません。これは単なる割引セールではなく、ブランドが一段階レベルアップするための重要な転換点となります。なぜなら、お客さまはメガ割期間中に突然購入を決めるのではなく、日頃から注目していた商品をこの機会に買うケースがほとんどだからです。このため、平時からのマーケティング活動が極めて重要になります。実際、メガ割期間だけに集中的に広告費を投じても、期待したほどの効果は得られませんでした。

私たちは、普段から種を蒔き、メガ割で収穫するという考え方で臨んでいます。平時のマーケティング効果がすぐに現れなくても、その活動が積み重なることで、メガ割で爆発的な売上アップへとつながります。確実な投資対効果を得るためにも、日頃から積極的なマーケティングを続けることが重要です。

弊社は、メガ割開始前のSNSを通じたマーケティング施策やQoo10内部でブランド認知度の向上に注力しました。特にメガ割の2~3週間前にインフルエンサーと共同購入イベントを実施したところ、この活動で高まったブランド認知度がメガ割時に波及し、大きな流入増加という効果をもたらしました。

また、メガ割で一度良い成果を出せば、その効果はセール後も持続します。メガ割終了後、非イベント期間の通常売上が以前より2~3倍に伸びました。メガ割は、ブランド認知度を爆発的に高める「成長の起爆剤」と言えるでしょう。

―メガポの活用方法と、成功につながった具体的な施策を教えてください。

メガポは、メガ割に比べるとまだ小規模ですが、売上を伸ばす絶好の機会だと捉えています。実際に、初回参加時よりも売上が着実に伸び続けていることを実感しており、これは顧客のメガポに対する認知度が上がった影響だと見ています。

私たちはメガポを、メガ割前に売上を押し上げ、販売の流れを維持する目的で活用しています。特別なマーケティング手法というよりも、メガポを通じて着実に露出の機会を確保し、顧客の流入を途切れさせないことが最も重要だと考えています。

― Qoo10の内部広告を効果的に活用するノウハウはありますか?

弊社が主力として活用している広告は、「キーワードプラス」「タイムセールプレミアム」「デイリーディール」の3種類です。

広告を効果的に運用するため、徹底的な競合調査を行いました。Qoo10内で競合ブランドを検索し、商品名にどんなキーワードを使っているかを一つずつ確認、その上でJQSMを使って検索ボリュームを全て照会しました。このように、Qoo10内で検索されているキーワードや、最近人気のキーワードに関するデータを地道に蓄積することが重要だと考えています。

この分析により、自社ブランドにフィットするキーワードや、顧客が最も反応するキーワードを明確に把握できました。毎月、人気のキーワードを把握し直すことで、広告効率を最大化できています。

海外販売時に知っておくべき物流費削減のノウハウ

―初めて海外販売に挑戦する販売者は、特にどの点に留意すべきでしょうか?

海外販売では関税や物流費を考慮する必要があり、最初のうちは戸惑うかもしれません。問題を避けるには、物流状況を継続的に監視し、問題発生時は物流会社と速やかに連携することが不可欠です。

また、海外配送では「容積重量」と「実重量」のうち、重い方で送料が計算される点も慣れない難しさでした。

しかし、容積重量方式のメリットは、軽量商品の場合、複数商品を同梱しても送料が大きく変わらない点です。この特性を利用し、「2+1」や「まとめ買い割引」といった販売手法を通じて客単価を上げつつ、物流費の削減に努めています。

その他にも、為替レートや航空燃油サーチャージといった外部要因も考慮しなければなりません。もちろん、外部要因の変動に合わせて商品価格を頻繁に変えることはできないため、プロモーションの有無や割引率の調整で対応しています。小さな差が大きな利益の差を生むため、毎月為替レートを更新し、利益率を計算する習慣をつけることを推奨します。

―Qoo10への出店を検討している販売者へのアドバイスをお願いします。

日本市場は競争が激しいですが、その分大きなチャンスを秘めています。特にQoo10は、システムが使いやすく、韓国ブランドへの顧客の信頼度が高いため、韓国セラーにとっては参入しやすいプラットフォームです。

多くの販売者が参入すれば、自社を取り巻く競争環境は厳しくなりますが、それは市場が活性化するだけでなく、新たな顧客層が継続的に流入し、市場全体の規模自体が拡大する好機だと捉えられます。

そして、何よりも重要なのは継続性です。イベント期間外でも広告を止めず、Qoo10のカテゴリー担当者が提案するマーケティング機会を積極的に活用すべきです。Qoo10の担当者はブランドの状況をよく理解しているため、無理なく、最も効果的な広告を提案してくれます。こうした提案を決して見逃さず実行することが、長期的な成功を収める秘訣だと断言します。



// JavaScript Document