
目次
- 「映える自撮りメイク」でブランドのアイデンティティを確立
- Qoo10はブランドのアイデンティティを最も表現できるオープンマーケット
- メガデビューで日本市場でのブランド認知度を拡大
- リップ製品を中心としたキーワード戦略でブランド代表商品を確立
- 顧客体験中心の多角的なブランディングでファン層拡大を目指す
「映える自撮りメイク」でブランドのアイデンティティを確立
―MOOLDAが目指す「セルフィーメイクアップブランド」とは、具体的にどのような意味でしょうか?
MOOLDAのスローガンである「セルフィーメイクアップブランド」は、単に「美しく見せるメイクアップ」にとどまりません。「自撮りした時に、最も自分らしい姿とエモーショナルな雰囲気を完成させるブランド」という意味が込められています。
MOOLDAは、メイクアップが不慣れな方や難しいと感じる方でも、より簡単に化粧品に触れ、自分に似合うカラーを見つけられるようサポートするブランドです。「高発色、高密着、高持続」という「3高コンセプト」で、10代から20代の女性のお客さまから熱い支持を得ています。
Z世代の女性は、自撮り写真で日々の出来事を記録したり、自分らしさを表現したりすることに慣れているため、リップやチークのように写真映えする製品を中心にラインナップを構成しています。また、製品開発においても、照明やフィルターを使った時に美しく見えるような雰囲気のある発色を重視しています。
最近の日本の美容市場では、ナチュラルでニュアンスのあるメイクアップが注目されています。MOOLDAの自撮りを意識したコンテンツや雰囲気のある写真は、日本のお客さまから大変好評をいただいています。

―MOOLDAの主な顧客はどんな方々ですか?また、その方々のニーズにどのように応えていますか?
MOOLDAの主な顧客層は20代前半の女性です。彼女たちは自撮りで自分らしさを表現するなど、おしゃれで雰囲気のあるメイクに関心が高い世代です。トレンドの移り変わりにも敏感で、SNSのコンテンツにも積極的に反応してくれます。
MOOLDAは、こうした彼女たちの好みや消費行動に焦点を当て、ブランド戦略全体を通じて、おしゃれなムードと「自分らしさ」を引き出す体験を提供できるよう努めています。
すべての製品は、色味、テクスチャー、そして仕上がりの雰囲気まで、日本の消費者の好みを徹底的に考慮して企画しています。商品の企画段階から、日本人ユーザーのSNS投稿の雰囲気や検索キーワードを参考にしています。最近では「ピーチかるい(軽くて可愛いピーチカラー)」という日本語の商品名をつけた新製品も発売しました。
お客さまに商品を見つけてもらうためには、競合ブランドの製品やレビュー、SNSのハッシュタグ、Qoo10内のランキングやキーワードなど、さまざまなデータを総合的に分析しています。また、他の人気美容ブランドの顧客レビューを参考に、お客さまが重視しているポイントを把握し、それを商品の詳細ページや広告の企画に積極的に反映するようにしています。
特に、こうしたトレンド調査では、単に人気のキーワードを追うだけでなく、お客さまが「どんな状況で」「どんな気持ち」の時に、私たちのブランドに興味を持つかを深く考えることに重点を置いています。
例えば、夏休み、桜の季節、年末の集まりなど、特定の時期に「お客さまはどんなメイクの悩みを抱えているだろう?」と予測し、その悩みを解決するような「お役立ちコンテンツ」を企画します。このようなコンテンツはZ世代の共感を呼びやすく、自然にSNSで拡散されることにも繋がっています。
Qoo10はブランドのアイデンティティを最も表現できるオープンマーケット
―日本市場への進出のきっかけと、その中でもQoo10を選んだ理由を教えていただけますか?
数ある海外市場の中から日本を選んだのは、韓国ですでに実績のあるMOOLDAの製品が、日本市場でも十分に通用するという確信があったからです。特に、日本の消費者はK-ビューティーへの関心と信頼度が高いため、韓国で人気を集めた製品なら日本でも良い反応を得られると判断しました。
プラットフォームの選定にあたっては、様々なチャネルを分析した結果、Qoo10がMOOLDAのブランドイメージに最も合うと感じました。商品画像やサムネイル画像、ユーザーレビューの表示において「セルフィーカット」を最も効果的に見せられる構造になっており、MOOLDAが目指す「セルフィーメイクアップブランド」という方向性と完璧に一致しました。
また、初期費用や月額運営費がかかり、物流システムが複雑なプラットフォームとは異なり、Qoo10はシステム全体が非常にシンプルで簡単でした。そのため、プラットフォーム運営が初めてのブランドでも、すぐに慣れて安定した運営ができる点が大きなメリットだと感じました。

―日本で最も売れている商品は何ですか?
Qoo10で最も高い評価を得ているのは、やはり「ムルダ タトゥーフィクシングリップウォーターティント」です。このティントは、韓国でも発売以来ずっと売れ続けている代表的な定番商品で、日本のお客さまからも発色、密着力、そして色持ちの良さで大変ご好評をいただいています。
ただ、韓国と日本では好まれるカラーに少し違いがあります。韓国のお客さまはMLBB(My Lips But Better)系のローズトーンを好む傾向がありますが、日本ではクリアで鮮やかなコーラル系やピンク系が特に人気です。こうした現地の好みに合わせて、リップのカラー展開も工夫しています。
現在MOOLDAは、Qoo10を含む合計6ヶ国の海外オンラインショッピングモールに出店しています。その中でもQoo10は海外売上全体の約60%を占める主要なチャネルとなっています。今後はオンラインだけでなく、日本国内の主要なオフライン店舗への進出も積極的に準備しているところです。
メガデビューで日本市場でのブランド認知度を拡大
―Qoo10の新規ブランド育成プログラムであるメガデビューに参加して、どのような変化や成果がありましたか?
メガデビューは、MOOLDAが日本市場でのブランド認知度を本格的に広げるうえで、大きな転換点となりました。特にこの企画を通じて、Qoo10のカテゴリー担当者から日本市場に関する貴重な情報やマーケティング戦略のアドバイスをいただいたことが、ブランドが日本市場にしっかりと根付くための大きな支えとなりました。
また、海外マーケティングの実績が豊富な運営代行会社とパートナーシップを結んだことにより、ブランドと広告代理店双方の意向を的確に調整いただき、MOOLDAのブランド戦略とQoo10での販売戦略をスムーズに連携させる体制が整いました。特に、立ち上げ当初は毎日緊密に連絡を取り合いながら、ショップ運営全体を着実に軌道に乗せることができ、非常に心強い存在となりました。
メガデビューに参加するには、4つの代表商品を選ぶ必要がありますので、これまでの販売状況や流入データをQoo10 Analyticsと製品の出荷量をもとに細かく分析し、その上で、発色の良さ、デザイン、トレンドに合っているかといった基準で商品を選びました。
さらに、お客さまのレビューから得られたヒントや一緒に仕事をしたインフルエンサーからのフィードバックも、商品選定の重要な要素として取り入れました。
マーケティング戦略においては、MOOLDAのブランドコンセプトである「セルフィーメイクアップ」を、商品ページ、サムネイル画像、メインバナーなど、あらゆる場所に一貫して反映させました。また、レビューから生まれた自撮り写真や、雰囲気のあるビジュアルを強調するとともに、日本のインフルエンサーとのコラボレーションを通じて、自然な形でコンテンツが広がるように工夫しました。
その結果、メガデビューの最初の1週間だけで、目標の450%以上という売上を達成し、MOOLDAが日本市場でブランドとしての地位を急速に確立する非常に大きな成果を上げることができました。
―メガデビュー以降は、どのようなマーケティング戦略を展開されていますか?
まず、Qoo10内でのブランドの立ち位置をさらに強固にするため、「メガ割」や「メガポ」といった主要プロモーションには積極的に参加しています。メガ割期間中は、売上を最大化するために、広告運用とセット販売戦略を集中的に行います。
それに合わせて、社内予算とコンテンツも積極的に投入し、短期間で高い成果が出せるよう、あらゆる角度から準備を進めています。
メガポ期間もメガ割と同じくらい重要視しており、お客さまが「MOOLDAはイベント期間に納得できる条件で買える」という信頼感を持って継続的に訪問してくれるよう、毎月、商品のラインナップや価格設定を工夫し、お得な条件を安定して提供しています。
実際にその効果は、最近のプロモーションの流れからも見て取れます。例えば、4月に開催したメガデビューで新規顧客の流入を大幅に増やし、ブランドの認知度が確立された状態で6月のメガ割が始まったことで、すぐに売上へと繋がりました。
また、5月のメガポは、短期的な売上よりも、メガ割に向けた新規顧客層の獲得と購買意欲の喚起に焦点を当てて運営しました。この戦略が6月のメガ割初日の流入と売上に良い影響を与えたと判断しています。結果的に、各プロモーションの目的と時期ごとの顧客反応を綿密に分析してマーケティングを設計した流れが自然に繋がり、購入率の向上とブランドロイヤルティの確保、双方において有意義な成果を上げることができました。
その他、通常のシーズンでは、プロモーション期間中の売上結果やお客さまの反応データを元に、マーケティング戦略を柔軟に調整しています。例えば、「サンプルマーケット」を活用してレビュー数を増やしたり、短期間で売上をつくるために「999円タイムセール」のような価格を重視したイベントを企画したりして、お客さまの流入を促しています。特にタイムセールは、流入数に対して購入につながる割合が高いケースが多く、短期的な成果を最大化する上で非常に効果的な戦略の一つです。
長期的な視点として、私たちはレビューが比較的少なく、まだ売上が低い製品群の育成にも力を入れています。これらの製品については、詳細ページを改善したり、体験型イベントと連携してお客さまが自発的にレビューを投稿するよう促したりすることで、ブランド全体の商品ラインナップのバランスを保つ戦略を進めています。

リップ製品を中心としたキーワード戦略でブランド代表商品を確立
―ショップ内のキーワード検索で「MOOLDAリップ」が1位とのことですが、指名検索につながるようにした特別な戦略はありますか?
「MOOLDAリップ」というキーワードがショップ内検索で1位になったのは、単に製品が良いからだけではありません。お客さまがMOOLDAと聞いた時に自然とリップ製品を思い浮かべるように、ブランドとして一貫したキーワード連動マーケティングを行ってきました。
まず、すべての広告やプロモーション画像では、ブランド名と製品名を必ずセットで表示することで、キーワードの定着を促しました。例えば、「タトゥーフィクシングリップウォーターティント」と単独で使うのではなく、常に「MOOLDAタトゥーフィクシングリップウォーターティント」のように、ブランド名を製品名の前につけて、自然に覚えてもらえるように工夫しました。
さらに、TikTokやInstagramなどのSNSでは、「#MOOLDAリップ」や「#ムルダリップティント」といった統一したハッシュタグを継続的に使い、検索からの流入を自然に促しました。お客さまのレビューをリポストする際も同じキーワードを使うようにガイドし、一貫した検索結果が積み上がるようにしています。
これらに加え、リップ製品を中心に体験イベントの運営や自撮りコンセプトのチャレンジ企画など、感性を刺激するコンテンツを継続的に展開しました。その結果、「映える自撮りメイクといえばMOOLDA、そしてリップ」という認識が、お客さまの中で自然と定着したと考えています。
―その他、SNSやインフルエンサーマーケティングなど、ブランド認知度を高めるための戦略があれば教えてください。
私たちは、ブランドの認知度を一気に高めるのではなく、信頼を積み重ねながら着実に広げていく戦略をとっており、ここぞという時には、プロモーションのスピードを上げています。そのために、毎月SNSでインフルエンサーとのコラボコンテンツを定期的に行い、特にメガポやメガ割といった大きなセールに合わせて、イベント開始の2〜3日前には商品の魅力やお得な情報を伝えるコンテンツを公開しています。
セール期間中は、SNSのストーリー機能を活用して商品を繰り返し商品を露出し、「ブランドを知る → サイトにアクセスする → 購入する」という流れを意識した動線を作っています。
また、さまざまな商品をインフルエンサーに試してもらい、Qoo10内で紹介してもらう「メガキット」プログラムにも必ず参加しています。これは、一度きりのPRで終わらず、Qoo10内でMOOLDAが継続的に露出され、多くの人に知ってもらう機会につながるので、とても効果的だと感じています。
広告運用では、お客さまがQoo10内でどれだけ頻繁にMOOLDAを目にするかが、購入を決める上で重要だと考えています。そのため、セール期間以外の通常時でも、Qoo10内での広告出稿を継続的に増やしています。
特に「キーワードプラス」「パワーランクアップ」「スマートセールス」といった検索連動型の広告は、購買につながる割合が高いため、これらの広告を中心に、サイトへの流入と購入の両方を強化しています。
外部のSNSなどでは、インフルエンサーと協力したPRコンテンツをメインに展開しています。今後は、Qoo10の顧客データを活用した「Single ONE AD」の割合も少しずつ増やしていき、Qoo10内の広告と外部メディア両方を活用しながら、多角的な広告戦略を展開していく予定です。

顧客体験中心の多角的なブランディングでファン層拡大を目指す
―Qoo10で達成したい目標は何ですか?
カテゴリー上位に入るのはもちろん、最終的には全ブランドの中でトップ10に入ることを目指しています。一時的に売上を伸ばすだけでなく、お客さまに長く愛され、信頼される「選ばれるブランド」として定着することが、私たちの目標です。
そのために、お客さまが繰り返し購入したくなるような体験のデザインに特に力を入れています。購入後に寄せられたお客さまの声を分析し、一人ひとりに合わせたコンテンツや過去の購買履歴に基づくリマーケティング戦略も検討しています。
さらに、新しいお客さまを獲得するための、他とは違うマーケティングも準備を進めています。
単に広告でブランドを知ってもらうだけでなく、お客さまの体験を一番に考えた多角的なブランディング戦略を通じて、MOOLDAならではの魅力と価値を感じ続けてもらい、ロイヤルティの高いファンを増やしていきたいと考えています。
―最後に、Qoo10に出店された新規ブランドへのアドバイスをお願いします。
Qoo10で成功を目指すなら、まず上位ブランドを徹底的に分析することをおすすめします。どんな商品を扱っているのか、サムネイル画像や商品ページでどのような表現を使っているのか、広告をどう運用しているのかなどを比較することで、自社ブランドに合った戦略を立てるための多くのヒントが得られるはずです。
また、新しいブランドがマーケティングを始める際には、何よりもまず「お客さまからの信頼」を得ることが重要です。その第一歩として、「サンプルマーケット」を積極的に活用し、質の良いレビューを積み重ねることをおすすめします。
日本の消費者は実際の使用レビューを細かく確認する傾向があるため、良いレビューを確保することが、その後の広告効果や売上アップに大きく影響します。
ある程度レビューがたまったら、タイムセールのような露出重視のプロモーションを活用し、顧客流入を増やす戦略が効果的です。これに加えて、メガデビューは、新規ブランドにぜひ挑戦してほしい主要な育成プログラムです。
MOOLDAもメガデビューを通じてブランドの認知度を急速に高めることができ、その後のプロモーション成果やレビューの拡散にも大きく貢献しました。投資に見合う効果が明確に証明されているプログラムなので、Qoo10で本気でブランドを立ち上げたいなら、ぜひ一度チャレンジしてみてください。
