【PHYTOTICS】自社ECサイトを立ち上げることなく、Qoo10で効果的にブランディングを行う

薬剤師が商品設計を手がける韓国サプリブランド「PHYTOTICS(フィトティクス)」は、Qoo10を通じて日本市場に参入して多くのショップフォロワーを獲得。Qoo10 AWARDS 2023の食品部門賞も受賞しました。PHYTOTICSの成功の秘訣について、グローバル室のユジョンウン室長に伺いました。

目次

  1. お客さまを自社のブランドのファンにする
  2. 販売の定石に従う
  3. メガ割でインフルエンサーを活用
  4. ブランディングをかんたんに

お客さまを自社のブランドのファンにする

―日本市場に進出したきっかけと現在の売上状況をお聞かせください。

きっかけは、コロナ禍の前にオフラインで開催されたQoo10の出店説明会に参加したことです。20~30代のお客さまが多いQoo10は、インナービューティーを追求するPHYTOTICSのターゲット層と合致すると判断し、出店を決めました。

現在はAmazonや楽天市場でも販売していますが、私たちが日本市場に初めて参入したのはQoo10のプラットフォームでした。韓国語のサポートもしっかりしているため、簡単に出店できました。Qoo10売上が圧倒的な1位です。

2021年に出店してから2024年の売上は5倍以上増えました。私たちが商品の多様化やマーケティングの拡大に注力してブランドを成長させるために努力したこと、そしてQoo10の成長とともにKビューティー市場が拡大しお客様が増えたことが、売上の増加につながりました。

―Qoo10のお客さまから人気を集めている理由は何だと思いますか?

お客さまが私たちのブランドのファンになっていただけるように、Qoo10のショップお気に入り機能(QSM>プロモーション>Fellowイベント>Fellow SHOPクーポン)を積極的に活用しています。また、四半期ごとに、リーフレットやブランドのキャラクターがデザインされたボールペンなどの異なるアイテムを特典として提供しています。

そして、Qoo10が実施する「メガ割」や「メガポ」などの大規模セールで積極的に販売することに加え、売上が落ちる期間には不定期で自社ブランドウィークや自社ブランドデーを開催し、お客さまに継続的に興味を持っていただけるよう努力しています。

2024年5月にはQoo10も関わりを持つ「KCON」でブースを出展しましたが、このオフラインイベントに参加したお客さまがQRコードでショップをフォローするように誘導し、フォロワーを対象に20%OFFクーポンを提供しました。その結果、メガ割の開催期間でなかったにもかかわらず、高い売上を記録することができました。

また、商品ページは一般的に硬い印象を与えがちなため、お客さまとより自然にコミュニケーションするために「Q·Special」という特集ページを積極的に活用しています。その結果、「Qoo10 Analytics」の流入経路を見ると、Q·Specialページを通じた顧客流入が多いです。

Qoo10のお客さまは商品レビューを投稿する割合が高く、他のモールでは5~10%ですが、Qoo10では自発的なレビューの比率が20%に達します。

なので、Q·Specialページを通じて独自のレビューイベントも実施しています。良いレビューを書いてくれた方の中から抽選で、韓国で人気のあるブランド商品をプレゼントしています。Qoo10は韓国に関心のある若い日本のお客さまが多いため、このアプローチは非常に効果的です。

お客さまが投稿したレビューは、別のQ·Specialページで公開し、より多くのお客さまにレビューを見てもらうようにしています。お客さまのレビューが他のお客さまの購入につながるため、レビューイベントを通じて売上の好循環が作れています。

販売の定石に従う

―成功の秘訣はありますか?

特別な成功のレシピがあるわけではなく、Qoo10をうまく活用することが秘訣です。良い商品が基本となり、それをお客さまに効果的に訴求するための商品詳細ページを作ることが一番大切です。

魅力的な商品ページを作ったら、「サンプルマーケット」を活用してレビューを増やし、レビューがある程度たまったら「タイムセール」や「今日の特価」などの広告を設定して、商品がお客さまの目に留まるようにします。

商品をしっかり準備し、メガ割などのセール期間を積極的に活用すれば、誰でも成功のチャンスをつかむことができると思います。

―商品ページを作成する際に気をつけていることはありますか?

日本のお客さまは韓国のお客さまに比べて、商品ページの情報をより細かく確認する傾向があります。そのため、商品ページは完全に日本向けにローカライズし、韓国よりも詳細な情報を提供しています。

商品パッケージが韓国語なので、成分の含有量、使用方法、効果などを詳細ページでできる限り詳しく説明し、お客さまに信頼感を与えられるように努力しています。PHYTOTICSのブランドモットーが「薬剤師が作る薬剤師のこだわり」なので、お客さまが日本のドラッグストアで実際に相談される時のように、わかりやすく詳しく書いています。

日本のお客さまは、自分に合った商品を見つけると、継続的にリピートしてくれるだけでなく、他の商品も信頼して購入してくれます。だからこそ、お客さまとの信頼関係を築くことが大切だと考えています。

メガ割でインフルエンサーを活用

―売上が大きく伸びたきっかけは何でしょうか?

日本ではドラッグストアを中心に、サプリメントや健康機能食品の市場が大きく成長してきました。日本では従来から実証されている成分を重視している一方で、韓国は新しい成分の導入に積極的という特徴があります。このような新しい成分について、日本のお客さまも関心を持っているようです。

最初は女性用乳酸菌商品を中心にQoo10での販売を開始しました。日本では女性用乳酸菌市場が形成されていない時期だったので、商品の認知度を上げるためのマーケティングに苦労しましたが、メガ割の期間にインフルエンサーを活用したマーケティング戦略が功を奏し、良い成果を上げることができました。

多くのお客さまがメガ割を楽しみにしているため、この期間に商品を紹介するインフルエンサーがたくさんいます。競合他社で既に商品紹介をした実績のあるインフルエンサーや、「メガ割」と検索したときに出てくるインフルエンサーに、代理店を介さずに直接連絡してマーケティングを行ったことは、初期段階で商品の認知度を上げるのにかなり効果的でした。

韓国市場では飽和状態でしたが、日本市場ではほぼ初めて登場した商品であったため、チャンスをうまくつかめたと思います。その乳酸菌商品で最初の成功を収めた後、ダイエット商品を拡充し商品ラインナップを多様化することで、売上がさらに大幅に伸びました。

―競合店や競合商品をQoo10で確認することはありますか?

はい、カテゴリーランキング順にソートして、現在どの商品が人気があるかをモニタリングしています。また、 弊社商品のカテゴリーだけでなく、ビューティーカテゴリー全体も確認しています。

―メガ割やメガポでの販売状況はどうですか?

メガ割期間の売上は平常時と比べて5倍以上高いです。この期間中は広告予算を増やし、通常よりも多くの広告を出します。

これまで開催されたすべてのメガ割やメガポで販売しましたが、メガ割だけでなくメガポも活用すればするほど売上が上がっているので、今後が楽しみです。

メガポの際には新規顧客を獲得し、メガ割ではセット商品や大容量商品、特別企画商品など多様な商品ラインナップを展開してリピーターを増やす計画です。

―主にどのような広告を使っていますか?

主力商品は定期的に「タイムセール」広告を使っており、サブ商品には商品のPVや人気度を見ながら不定期で「今日の特価」や「パワーランクアップ」の広告を設定しています。またQ·Specialのプレミアム広告もうまく活用しており、ブランドの認知度を高めるのに効果的です。

Qoo10は安価な広告から、予算に合わせて利用できるのが良いですね。特にメガ割の際に集中的に広告を出稿しています。

―健康食品を海外で販売する際の注意点はありますか?

「越境EC」でお客さまの「個人輸入」としてQoo10で販売する際に問題が発生したことはありません。ただ、日本法人を設立して日本で正式に商品を流通させる場合は、日本で流通可能な成分であることを確認したり、成分を置き換えたり、気をつける必要があります。

―「Qoo10大学」を利用したことはありますか?

はい、定期的に配信されるメールをいつもチェックしています。ショップが初めて日本市場に進出し、何もわからない段階でも、Qoo10大学の記事や動画を参考にすることで、簡単に販売を始めることができるので、とても役に立っています。

輸出申告など実践的な内容のセミナーもありますね。また、ショップの成功事例も多く、他のショップがQoo10で何をどのように利用しているのかを見て参考にしています。

ブランディングをかんたんに

―Qoo10での販売には他にどんなメリットがありますか?

他のECモールと比べて使いやすいです。Qoo10のQSM(販売管理ツール)は、表示言語を日本語、韓国語、中国語、英語に切り替えることができ、直感的に理解しやすいと思います。

また、HTMLの知識がなくても簡単にブランディングができます。そのため、自社ECサイトを立ち上げることなく、Qoo10を通じて効果的にPHYTOTICSのブランディングを行っています。

―Qoo10で販売を考えている方へのアドバイスをお願いします。

韓国商品に関心があり、購入意欲の高いお客さまが集まるQoo10で自社ブランドを育てることは、ブランド成長の近道と言えます。

Qoo10はテレビCMやSNSなど、多岐にわたるプロモーション活動を展開しており、集客力が大きく、非常に速いスピードで成長しています。自社ECサイトを別に構築してブランディングするよりも、Qoo10の中でビジネスを拡大していく方が効率的です。

PHYTOTICS(フィトティクス)

https://www.qoo10.jp/shop/phytotics