
目次
- インナービューティーサプリで急成長
- Qoo10ユーザーに響いた商品設計とレビュー活用
- 「メガ割」を起点に売上を拡大
インナービューティーサプリで急成長
― 現在のQoo10での販売状況はいかがですか?
現在、Qoo10での売上は「ボラケアバランスwithヒハツ」「ボラケアバランスwithセラミドヒハツα」といったインナービューティー系サプリメントが中心となっています。特にボラケアバランスwithヒハツは冷えやむくみといった女性特有の悩みに応える機能性表示食品で、レビューでも「夕方の足のむくみが軽減した」「冷えが軽減した気がする」といった声が多く寄せられています。
価格帯は定価2,000〜3,000円台をベースとしつつ、セール時には1,000円を切るトライアル価格を設定。新規のお客さまにとって購入のハードルを下げ、短期間でレビュー数を積み上げることに成功しました。その結果、ランキングへの露出が増え、自然流入の増加にもつながっています。
当初は売上規模も小さく、認知度も十分ではありませんでした。しかし、メガ割を活用してレビューを獲得したことで一気に売上が数十倍へと拡大しています。
―ヒットしている商品や、その設計の工夫について教えてください。
売れ筋はボラケアバランスwithヒハツ、ボラケアバランスwithセラミドヒハツαの2商品です。ボラケアバランスwithヒハツは血流改善や脚のむくみ※軽減、ボラケアバランスwithセラミドヒハツαは血流改善や脚のむくみ軽減、乾燥対策と、それぞれ女性が日常的に抱える悩みに寄り添う設計になっています。
なかでも、ボラケアバランスwithセラミドヒハツαは、血流改善、脚のむくみ軽減効果が報告されていますが、女性の中でも特にむくみを感じている方が多い印象です。その中でも国内の医薬品メーカーでボラギノールの会社が作ったという信頼感が支持を集め、ご好評いただいております。
※病的ではない一過性のむくみ

Qoo10ユーザーに響いた商品設計とレビュー活用
―レビューやお問い合わせに対して、どのように対応されていますか?
レビューは購入理由や安心感に関する声が多く見られます。
具体的には「悩みを改善するために買いました」「むくみがひどくて購入しました」といったお悩み軸でのレビューが寄せられています。さらに、レビューでも「国内の有名製薬会社の商品だから安心」というコメントが多く見られ、海外ブランドが多い中で差別化要因となっています。
一方で、お問い合わせは少ない印象です。内容としては「単品が欲しかったのにセットを買ってしまった」「決済方法を間違えたので修正したい」といったケースが見られます。EC事業の運営チームでは毎朝お問い合わせをチェックし、即時対応を徹底しています。時間を空けずに返信することで、お客さまの不安を解消する仕組みを整えています。
― Qoo10のレビュー数は、他のモールと比べてどうですか?
Qoo10のお客様はレビューを書いてくださる割合が高く、結果的に数多く集まっております。購入層や利用者の違いも影響していると考えられますが、その差の要因についてはまだ分析を進めているところです。
―レビューの内容を活かした改善事例はありますか?
クリエイティブ制作に顧客の声を反映しています。
例えば現在販売中の「ボラケアバランスwith食物繊維α」というサプリメントでは、サムネイル画像や製品ベースのクリエイティブを見直しています。その際、レビューに寄せられた声を反映した形で制作を進めており、顧客ニーズに沿った表現を意識しています。
こうした取り組みによって、レビューが売上に大きく貢献していくことを期待しています。顧客の声を商品改善や販促に直接つなげていくことで、さらなる成長を目指しています。

「メガ割」を起点に売上を拡大
―メガ割ではどのような戦略を取っていますか?
メガ割は当社にとって売上を大きく伸ばす絶好の機会です。セール前に自社で先行セールを行い、ランキング入りを目指します。ランキングに入ると本番の露出が増え、PVも大幅に増加しました。直近のメガ割では通常時の3.5倍のアクセスを獲得し、売上も大きく伸びました。
メガ割本番では「トライアル価格」でまず新規顧客を取り込みます。その後は2個・3個セット販売やリピート施策につなげ、顧客基盤を拡大しています。モール負担のカートクーポンを組み合わせることで、顧客にとってもお得感のある仕組みを作れています。
セール成功のカギは準備にあります。在庫の確保、ページのリニューアル、広告投下のタイミングを1〜2か月前から逆算して計画します。セール当日だけでなく、その後にランキング上位を維持することまで見据えて動いています。
―通常月の売上を安定させるために、どのような工夫をしていますか?
大きな柱は外部広告の活用です。メタ広告やニュースアプリを中心に、外部広告の出稿に注力しています。その結果、Qoo10内で「ボラケアバランス」というブランド名での指名検索が増え、自然流入が安定的に増加しました。広告効果は自社ECだけでなく、モール売上にも波及しています。
さらに、セット販売によって客単価を引き上げています。単品購入のお客さまに「2個セット」「3個セット」を提案することで、まとめ買い需要を喚起。モール負担クーポンとの組み合わせでお客さまにもお得感があり、リピート購入につながりやすくなっています。
―Qoo10では、どのような内部広告を利用されていますか?
主に「パワーランクアップ」と「スマートセールス」を活用しています。
内部広告としては、検索型の「パワーランクアップ」と「スマートセールス」に注力しています。もちろん、ボリュームとして最も大きいのは「タイムセール」ですが、それ以外にも検索からの流入を強化するためにこれらを出稿しています。
一方で、Qoo10における検索流入とプロモーションページ流入の比率については、まだ十分に把握できていない部分もあります。一般的にモールは検索からの流入が多い印象ですが、実際にはタイムセールなどのプロモーションページ経由の比率も高いと考えています。そのため、検索とプロモーションの両面で広告を運用している状況です。
―スマートセールスはどのように活用していますか?
基本は10%、重点商品にはそれ以上の料率を設定しています。
スマートセールスについては、通常は10%で設定しています。ただ、最近リリースした「フェムボラコスメティック フェムゾーンクリーム」など、販売を強化したい商品についてはさらに高い料率に設定し、積極的に販促を行っています。
他モールでは「売れた商品すべてに手数料が発生する仕組み」が一般的ですが、Qoo10のスマートセールスは「スマートセールス経由で売れた商品」にのみ手数料が発生します。そのため、比較的リーズナブルに活用できる点もメリットだと感じています。
―Qoo10大学やウェビナーなどは活用されていますか?
積極的に活用しています。QSM(販売者管理システム)の基本操作や広告出稿方法はガイドを通じて学び、Qoo10大学では他社の成功事例や最新の販促施策を吸収しました。特に「レビューを活用した商品ページ改善」や「LINEを使った追客施策」は、そこで得た知識を直接応用しています。
一方で改善を望む点もあります。たとえば「広告別のROASが見えない」「流入キーワードの粒度が粗い」「商品ページ更新を予約できない」といった点は運営上の課題です。これらが改善されれば、効率的な運営が可能になり、さらにチャレンジできる施策が増えるはずです。
―今後の展望について教えてください。
今後は新ブランド「FEMBORRA」に注力していきます。女性特有の悩み、たとえば販売中のデリケートゾーンケア製品などの領域に対応できるような、より生活に寄り添ったラインナップを展開していきたいと考えています。
Qoo10への期待も大きいです。短期間で売上を拡大できるポテンシャルがあり、特に「メガ割」のような大型イベントは挑戦のしがいがあります。さらに運営効率が改善されれば、新ブランドの成長をより加速させることができると考えています。

―他のQoo10出店ショップへのメッセージをお願いします。
Qoo10は短期間で大きく成長できる可能性を秘めたモールです。私たちもスタート当初は売上が上がりませんでした。しかし、メガ割を軸にレビューを積み重ね、通常月を支える仕組みを整えることで、わずか1年で大きく売上を伸ばすことができました。
これから出店を検討されている方や、伸び悩んでいるショップの方に伝えたいのは「まずはメガ割に照準を合わせて準備すること」です。在庫や商品ページ、広告を事前に仕込み、レビューを集めることを優先すれば、その後の成長スピードが確実に変わります。
また、レビューや顧客の声を積極的に活用してください。数字だけでなく、生の声にこそヒントがあります。小さな改善を積み重ねることで、必ず結果が出ると思います。
―最後に
Qoo10での成長を振り返ると、最も大きなポイントは「お客さまの悩みに正面から向き合った商品設計」と「レビューを軸にした運営」でした。今後も顧客理解を深めながら、新ブランド「FEMBORRA」をはじめとする商品群を強化し、さらに成長していきたいと考えています。
Qoo10は挑戦すれば必ず応えてくれるモールです。引き続き改善を重ね、お客さまとともに成長を続けていきたいと思います。
