【Sarlisi】メガ割で広告とSNSの発信を強化し、売上を増やす

「美しさの極上ケアを、もっと自由なスタイルで追及しながら楽しんで欲しい。」そんな願いから生まれたSarlisi(サーリシ)。60日間の全額返金保証や即日配送、さらに日本の文化や習慣に合わせた商品ページづくりなど、お客さまが安心して購入できるようなブランディングを行っています。Qoo10 AWARDS 2023の家電部門賞を受賞した同社の戦略について、林建新部長に伺いました。 

目次

  1. メガ割時はQoo10の広告とSNSの発信を強化し売上アップ
  2. すべてはお客さまが安心してお買い物を楽しむために!
  3. 徹底的なローカライズ(現地化)が成功の秘訣 

メガ割時はQoo10の広告とSNSの発信を強化し売上アップ 

―御社の製品がQoo10で売れている理由は何だと思いますか? 

私たちの製品が好調な理由は、Qoo10が提供する充実したサポートと、女性顧客が多いことにあります。私たちは20代から40代の女性を主なターゲットとしているため、女性顧客の多いQoo10で多くの支持を得ています。 

さらに、このターゲットに合わせたマーケティングやプロモーションを積極的に展開していることが、売上向上に大きく寄与しています。 

コロナ禍によりエステサロンへの通いが困難になったことで、脱毛器などのホームケア製品の需要が急増しました。コロナが収束し、市場が落ち着いた現在でも、私たちが安定したシェアを維持しているのは、私たちの製品がQoo10のお客さまから高い信頼を得ているからだと考えています。 

―売上が大きく伸びたきっかけはありますか? 

売上が大きく伸びたのは、2019年から始まった「メガ割」がきっかけでした。私たちがQoo10に出店したのもこの年であり、絶好のタイミングで売上の大きな伸びを実感することができました。セール期間中はトラフィックが大幅に増え、シーズンの需要とも合ったので、商品が急速に売れ始めました。現在もメガ割の期間は売上が伸びています。

―メガ割で売上を増やすために行っていることはありますか?

メガ割で売上を増やすために、さまざまな工夫を行っています。例えば、メガ割の前後にはQoo10内外で積極的に広告を利用しています。特にSNSの発信に力を入れています。主にX(旧ツイッター)とインスタグラムを活用し、定期的にキャンペーンやメガ割の告知を行っています。

社内に専門のSNSチームを立ち上げ、日々のSNS運用を通じてフォロワーの獲得に努めています。Xは既にフォロワー数が60,000人を超えています。

―Qoo10ではどのような広告を利用されていますか?

「キーワードプラス」と「パワーランクアップ」を積極的に使用しています。これらの広告は、特定のキーワードで検索された際に、関連する商品が検索結果の上位に表示されるため、探しているお客さまに対して目立つ位置に商品を表示でき、購入へとつなげやすくなります。実際に、これらの広告を用いた結果、転換率が非常に高くなっています。

また、メガ割期間中は、「パッケージAD」という、100万人へのメルマガ配信やアプリ通知と、Qoo10のトップページでのバナーの7日間掲載がセットになっている広告を活用し、商品の露出を最大限に増やして広告の効果を高めています。トラフィックが増える期間に集中的に広告を展開することで、お客さまの注目を集め、売上向上に直結する効果を狙っています。

すべてはお客さまが安心してお買い物を楽しむために!

―美容家電は競合店が多いですが、御社の強みは何でしょうか?

私たちの強みは、日本での法人設立に伴う徹底したアフターサービスとお客さまに対する安心感の提供にあります。社内には日本人スタッフを配置し、製品の保証や顧客対応を日本語で行っています。この地域密着型のサービスは、他の海外メーカーのショップとは明確に差別化できていると考えています。

具体的には、60日間の全額返金保証やメーカー1年保証を提供しており、万が一製品の部品および構造に欠陥があった場合は、無償対応しています。

さらにすべての製品は「あいおいニッセイ同和損保」が提供する「日本商工会議所ビジネス総合保険制度」に加入していますので、お客さまが安心して製品を購入できるようなサポート体制を整えています。この安心感がお客さまからの信頼を築き、良いレビューや口コミが増え、結果的に新規顧客の獲得にもつながっています。

これらの取り組みは、私たちのブランディング戦略の一環として行っており、お客さまにとって最大のメリットになっています。今後もこの強みを活かし、ホームケア市場でのさらなる成長を目指していきます。

―配送面で工夫していることはありますか?

配送についても強みがあります。特に脱毛器などの売れ筋商品に関しては、お客さまの購入体験を高めるため、午後4時までに受けた注文を当日発送する体制を整えています。この迅速な対応は長年にわたり重視してきたポリシーであり、高い評価を得ています。

この配送スピードを実現するために、日本国内には少なくとも常に1ヵ月分の在庫を保持しています。注文が入ると、可能な限り即日もしくは翌日に発送を行っています。

特に注文が急増するメガ割などの大規模セール期間中は、過去の経験から予想される需要のピークに合わせて事前に在庫を増やし、日本国内の複数の倉庫に商品を分散させています。これにより、個々の倉庫の負担を軽減し、商品の発送をスムーズに行えるよう工夫しています。

この迅速な発送により、お客さまは購入後すぐに商品を手にすることができ、購入体験の向上につながっています。レビューでも「非常に早く届いた」といった高評価の声が多いことからも、その効果を感じています。

―海外からの直送でなく日本国内の配送なのですね。

私たちは法人名義で輸入手続きを行い、商品を日本国内の倉庫に保管し、国内配送を迅速に行う体制を確立しています。お客さまの「個人輸入」として海外から配送する場合とは異なり、通関の問題や配送日数を含めた不確実性を回避することができます。

徹底的なローカライズ(現地化)が成功の秘訣

―商品ページで工夫していることはありますか?

お客さまに正確かつ理解しやすい情報を提供するために多くの工夫をしています。特に、商品説明の正確性と適切な表現に重点を置いており、日本のスタッフが厳密にチェックするプロセスを設けています。

具体的には、商品の説明文やパッケージ、説明書は、日本語に精通している中国の現地社員が初稿を作成します。この初稿が完成した後、日本の社員がその内容を一つひとつ丁寧にチェックし、日本の文化や習慣に合わない表現や不自然な日本語がないかを精査します。

また、色の組み合わせや法律規制に関する点も検討し、商品が日本の景品表示法などの規制に適合しているかも確認しています。このダブルチェック体制により、海外のショップで見られるような、意味が不明瞭な表現や誤解を招くような情報を排除しています。

これは、お客さまが私たちの商品を信頼し、安心して購入できる環境を整えるためには不可欠なプロセスと捉え、日々改善を重ねています。

―リピーターを増やす工夫はしていますか?

毎年福袋の企画は9月から10月にかけて始め、パッケージデザインにはお正月という季節感や日本の文化を取り入れた専用のパッケージをデザインすることで、商品の魅力をさらに高めます。

福袋の企画はただの販売促進ではなく、お客さまとの関係を深め、長期的な信頼関係を築くための重要な手段となっています。

―Qoo10の他にも多くの販売チャネルがありますね。

アマゾン、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどの大手ECモールに加えて、カウシェ、メルカリ、ショップリストなどのプラットフォームでも製品を販売しています。また、ヤマダデンキ、ビックカメラ、上新電機などの大型家電量販店でのオフライン販売への展開にも力を入れており、お客さまにより身近にブランドの価値を感じていただけるようにしていきたいと考えています。

―これからQoo10に出店される方へのアドバイスをお願いします。

日本のお客さまはサービスの質に敏感です。商品の質だけでなく、購入後のアフターサービスや問題解決に迅速かつ丁寧に対応すると、リピーターが増え、口コミでの評判を高めることができます。アフターサービスの充実は重要です。

また、長期的な視点を持ち、初期の成功に満足することなく、お客さまからのフィードバックを取り入れながら、サービスと商品を改善し続けることが、Qoo10で持続的に成功するための秘訣です。