ブルーオーシャンを狙って出店。
手間がかからず、短期間で販売開始
――出店したきっかけを教えてください。
弊社は韓国の寝具メーカーで、最初はAmazonに直接商品を卸していました。2019年に日本法人「ZINUS JAPAN株式会社」を設立、2021年6月に楽天市場へ出店を果たしました。
その後、ヤフーショッピングにも出店し、au PAY マーケットへの出店を検討している時にQoo10からお声がけをいただいたのがきっかけです。
Qoo10はメインユーザーが20~30代の女性が多く、弊社の商品のメイン層とも親和性が高いです。また、韓国コスメやファッションも人気があり、その点も相性が良いと思いました。
出店当時は家具や寝具のジャンルは、競合店舗も少ない時期だったので、出店すればカテゴリシェアが獲得できるのではと考えてQoo10への出店を決めました。
――出店するのに手間や時間はかかりましたか?
Qoo10に出店した時、複数のECモールへ出店準備を行っていました。他のECモールでは、出店作業は自分たちで行う必要があり、手探りでショップの開設を進めました。そのため時間や手間がかかり、なかなかショップを開店する事ができませんでした。
Qoo10への出店は、担当営業の方のサポートがあったので、非常に短期間でショップを開店する事ができました。出店の手間がかからず非常に助かったのを覚えています。
開店直後からメガ割に向けて
「ヒット商品」の育成に注力
――出店後、どのように売上を伸ばしてこられたのですか?
Qoo10で開店した直後から担当営業のサポートもあり、ニューショップオープンのセールや、Super Saleのニューショップ用の掲載枠を利用して「ヒット商品」を生み出すことができました。その後開催された「メガ割」で最も大きな売上を獲得したのですが、メガ割に向けてヒット商品を育てられた事が短期間での売上獲得に成功できた要因だと考えています。
また、Qoo10は他のECモールと比べて「レビュー」がつきやすい傾向にあります。大規模セール時に得たレビューが、通常時でも商品を売れやすくしてくれています。セール時と通常時の両方で売れる仕組みが作れるのが特徴だと思います。
――御社ではメガ割をどのように活用されていますか?
メガ割は本当に驚くほど反応があり、売上の7割はメガ割で獲得しています。
また、広告では「タイムセール」「スマートセール」「キーワードプラス」などを使っていますが、「タイムセール」広告の効果が圧倒的に高いです。どの商品をタイムセールに出品するかは、担当営業の方と相談して決めています。
弊社の場合、Qoo10の担当営業がタイムセールの割引設定をし、弊社で広告枠の設定を行っています。店舗側の手間がかからないので非常に助かっています。
担当営業との連携が
売上獲得に大きく貢献
――Qoo10の担当営業はどのような存在ですか?
「これと、これと、これをやってください」という具体的なアドバイスがあります。
メガ割やSuper Saleなどの大規模セール時には、常にサポートしてくれています。セール時の目標金額や広告予算に応じて最適なサポートがあるので、リソースの少ない弊社にとって本当にありがたい存在です。
また、担当営業はQoo10のトレンドを把握しているので、「どのキーワードに需要があるか」といった事もアドバイスしてくれます。彼女の存在がなければ、短期間で大きな売上を作れていなかったと思います。
韓国トレンドに敏感なお客様が多いことを
意識したQoo10での店舗運営
――他のECモールと比べてユーザー層に違いがありますか?
Qoo10では圧倒的に女性ユーザーが多いです。特に20~30代の若い世代が多い印象です。弊社の他のECモールでは、6:4で女性が多いのですが、Qoo10はそれ以上に女性比率が高い。
当店ではマットレスなどの寝具が売れ筋商品ですが、ECモールによる売れ筋商品の違いはあまり感じていません。
ただ、Qoo10は韓国コスメやファッションなど若者のトレンドに敏感なECモールだと感じています。他のECモールより弊社の商品との相性が良いと感じる事も少なくありません。
――競合店舗との差別化を意識した取り組みはありますか?
弊社の寝具などは、韓国の有名デパートで販売している商品もあります。韓国トレンドに敏感なお客様が多いので、多くの人の目にとまるように、担当営業のアドバイスを参考にして商品名や商品説明を作成しています。
弊社の商品をもっと多くのお客様に知ってもらう事が、結果として競合店舗との差別化につながると思っています。
――他のECモールとはどのように使い分けをしているのですか?
ECモールはそれぞれのモールごとに、お客様が固定化されていると考えています。
たとえば、楽天市場では楽天カード会員、ヤフーショッピングではヤフープレミアム会員やPayPayカード会員、au PAY マーケットではauキャリアユーザーなどです。モールごとにお客様がついているので、それぞれの売り場でお客様に弊社の商品を知ってもらう事が多店舗展開している理由です。
また、他のECモールとのショップ運営の違いとして、Qoo10は韓国トレンドに敏感なお客様が多いので、その点を意識した店舗運営を行っています。弊社では、注文の9割が新規ユーザーなので、今後も検索広告などを積極的に取り入れて新規ユーザーの獲得を目指していきたいです。
自社生産やマーケティング方法の工夫で
お客様へ良い商品をお求めやすい価格で提供
――御社は魅力的な商品を非常にリーズナブルな価格で販売されていますが、どのようにしてその価格を実現しているのですか?
弊社の商品は自社工場で生産しているため、コストを抑える事ができます。また、販売促進のための費用をかけず、デジタルマーケティングに絞っています。
製造コストや販促費を抑えている事が、お客様にお求めいただきやすい価格で商品を販売できる理由です。
商品の魅力と価値を提供する事で
ブランドを構築
――今後の目標を教えてください。
現在のZINUSは、「入口商品」が売上の9割を占めています。非常にありがたい事ですが、その反面、入口商品は利益率の低い商品です。
また、材料費や物流費の高騰に加えて、為替などの影響もあり、製造コストはどんどん上がっています。
入口商品ばかりが売れると非常に厳しい状況に陥ってしまうので、今後はより単価の高い商品の販売にも注力していきたいと思っています。
そのためには、「ブランドビルディング」が大事だと考えています。ZINUSの商品をもっと多くのお客様に知ってもらい、商品の魅力と価値を提供していく事でブランドを形成していく。今後は、ブランドビルディングとウェブマーケティングを積極的に実施していき、新しいお客様との出会いを大切にしていきたいです。
開店から3ヶ月で年間アワードも
目指せるのが、Qoo10の魅力
――これから出店する方へのアドバイスをお願いします。
弊社は開店からわずか3ヶ月という短期間で年間アワードまでいただける店舗に成長できました。
楽天市場にも出店していますが、新人賞などのアワードは残念ながら獲得できませんでした。Qoo10では、新規出店から短期間でアワードを獲得できるチャンスがあるモールです。
また、担当営業のアドバイスは非常に的確で売上に大きく影響を与えています。アドバイスに対して、愚直に実行すればどんな店舗でも短期間で成功できるチャンスがあると思います。
商品によってはブルーオーシャンな場所ですし、まだまだ可能性のあるモールだと思います。